ロヒンギャ問題が取り扱われるようになってから時間も経ってきましたが改めて僕からも触れていきたいと思います。

今回の記事を書くきっかけになったのはビルマ・パートナーシップコーディネーターであり民主化運動家のキンオーンマーKhin Ohmarさんです。

 


 

キンオーンマーKhin Ohmarさんの簡単なプロフィール

引用元:https://kotobank.jp/word/キン・オーンマー-1680685

国籍ミャンマー
専門民主化運動家
肩書ビルマ・パートナーシップコーディネーター
学歴ヤンゴン大学
経歴1988年学生デモに参加し、ダダーニー事件に遭遇。友人らと学生組織を作り、副代表として同年8月の全国規模のデモを支えるが、軍のクーデターで挫折。政治難民として米国に渡る。’98年拠点を再びタイ国境に置き、2006年設立した連絡組織・ビルマ・パートナーシップのコーディネーターとして世界各地でミャンマー民主化を目指す団体をつなぐ。2008年国際的な人権賞であるアンナ・リンド賞を受賞。
受賞アンナ・リンド賞〔2008年〕

 


 

彼女と接触したのはピースボートの95回クルーズに彼女が世界情勢を伝える水案(講師)として乗船した時ですのでこの話は2017年8月に聞いた話です。
もう半年近くたちますが依然状況が変わらないことにいら立ちを覚えたので、①報道されているロヒンギャ問題と、②個人的に彼女に投げかけたたった1度の質問に回答された内容と僕としての意見を記事したいと思います。

知ったからといって何か出来るかと言えば何もないかもしれないけれど知ってもらえたらと思います。

またロヒンギャ問題は立場の違う人によって様々な異なる意見が出るシビアな問題なので、この先に書くことも1つの意見として読んでもらえると助かります。

 


 

報道されているロヒンギャ問題

まずミャンマーで今起こっているロヒンギャの難民問題について一般的に知られている部分についてざっくりまとめたいと思います。
僕は専門家ではないので詳しくはほかのサイトや新聞を見てください。

 

ミャンマーで起こっている対立はミャンマーで大多数を占める仏教系ビルマ民族と、ミャンマー北部とバングラデシュの国境付近のラカインに住むムスリム系民族ロヒンギャです。

もともとロヒンギャはミャンマーにはいなかったとされていますが、ミャンマーは一時期イギリスによる植民地支配を受けていてその際多くのビルマ族は多くの土地を奪われていました。
その空いた土地にイギリスが現在のロヒンギャと呼ばれる人たちの祖先であるバングラデシュから移民を連れてきたといわれています。
そしてその人たちにビルマ族を支配させた事実がある

ビルマ族はイギリスにめちゃめちゃにされた上に勝手にバングラデシュから来た人(ビルマ族は彼らをベンガルから来た人という)にも土地を奪われたので憎悪の感情がいまでも続いている人がいる。

そしてミャンマーがイギリスからの独立を果たした数年後、バングラデシュからの移民たちがロヒンギャを名乗り始めたといわれる。

その後、ミャンマー政府は国の立て直しにかかっていったがラカイン地方でロヒンギャがビルマ族の女性をレイプしたという事件がきっかけで、ビルマ族からロヒンギャへの報復がはじまったとされている。

現在ロヒンギャと言われる人たち約100万人以上が難民と推定されていて、彼らはミャンマーから国民とみなされていないので国籍を法的に剥奪されあらゆる制約がある。ただしロヒンギャと名乗ることをやめベンガル系と認めれば国籍を与えられるケースもある。

今でもビルマ軍による武装攻撃によってロヒンギャたちは殺戮・金品略奪・住居破壊・迫害が続き、兵士による性的暴行も横行していて、ロヒンギャは国外へ逃亡を試みるが、陸路での亡命は絶望的とされていて船での亡命が多いが沢山の詐欺師に騙され人権・人命を奪われるケースが後を絶たない。

軍部の息が強くかかっているミャンマー政府はまだまだ武装攻撃を止めることはないだろう・・・。

 


 

②キンオーンマーさんに投げかけたたった1度の質問に回答された内容と僕としての意見

英語を挟んでいるので意訳で書きます。

 

ぼくの質問
『なぜミャンマー軍は国として成立した今でも同じ国にいる人を攻撃し続けるのでしょうか?

僕はもちろん殺戮に反対ですが軍人も人をむやみに殺したいとは思わないはずですし、
軍人の家族たちは軍人の息子が人を殺し続けることを嫌だと思わないのでしょうか?

なぜ誰も止めないのでしょうか?』

 

キンオーンマーさんの回答
『ミャンマー軍が攻撃を続ける理由は、
ビルマ民族と他民族による衝突をきっかけに再び混乱や支配の時代に陥るのではないかと不安に思っているからです。
民族同士の気持ちは長い期間に多くのすれ違いと衝突によって傷ついていますし誰も本当は争いなどしたくないのです。
これ以上被害を受けたくないから大きな被害を受ける前にロヒンギャ達の力を削いでいく、
そうすることでミャンマーの平和は保たれると考えています。

軍人の息子がロヒンギャを攻撃し殺害することに家族の人たちが納得しているのか?
という質問に関してですが答えは納得しているし家族もそれが良いことだと思っています。
なぜならば軍人の息子を育てた家族も先祖をたどるとだいたいが先祖も軍事関係者であることが多いのですが、
軍事関係者の家族はほとんどが軍事施設の中で生活をしています。
軍事施設の中で生活の全てが事足りるようになっており、そこに学校も含まれます。
そして子供は全員がその学校に通うのですが軍人としての教育も受けます。
その教育の中でビルマ民族の暗い歴史を学び、それはビルマ民族を攻撃する他民族(ロヒンギャも該当)がいたせいだと教えられます。
なので子供たちは自然と平和を目指していく過程で排他的な思想も持ち合わせるようになっていくのです。

そして軍人になると上層部からの命令でベンガルから来た人(ビルマの人はロヒンギャをそう呼ぶ)から治安を守れと言われるが、
命令の真意はベンガルから来た人の勢力を弱体化させろという意味です。
弱体化させる際の手段はなんでも許されています。
例えば住居の破壊・性的暴力・略奪・殺戮・土地を奪うなどなんでもありです。
銃や爆弾を使用して村を一日で破壊することもあります。

誰が見ても明らかに非情な行為に見えますが、軍人たちはミャンマーのために良いことをしていると心から信じているので多くの人が当たり前のように思っています。
民衆の反発も一部ありますが、ミャンマーでは現在も軍部が政治で一番決定権を持っていて法律のように力があるので多くの事が軍の力で消されてしまいます。

民主化運動や反政府的だとみなされると刑務所へ収容されたり自宅軟禁されることも多いです。
アウンサンスー・チーもその一人です。
軍に意見を言うのは容易ではないのです。

 

とこんな感じの質疑応答をしました。話には分かりやすくするために多少補足しています。

以下考察、

軍が強い・軍施設内の学校の授業内容・思想構築の過程・軍事関係の家族からも信頼されているというのが衝撃的に感じた。
戦争をイギリスに吹っ掛けられてからミャンマーは弱くなっているはずなのにここにきて軍備の拡大が進んでいる。
いや弱いからこそもうこれ以上他国に好き勝手されないように強くなろうとしているのかもしれないし、国内の問題が簡単じゃないのも理解はできる。

実際ミャンマーのヤンゴンに行った時の街なかの様子も見てきたけど、いわゆる中心街であってもいまだ舗装や衛生・生活の質が高いとは言えなかった。
中心街でこれなのだからヤンゴンから1時間も郊外に出ればでこぼこの土の道路と木しかないのは当たり前だ。
経済状況が豊かではないのだ、不安定な中ミャンマーにとってマイナスにしかならないとも考えられるロヒンギャをいちいち受け入れられるほど余裕はないのだろう。
皆で助け合えばいいのにって傍から見る人は思うかもしれないが、国の資源はそんな簡単にみんなの分揃うわけではない。
人が多くなっても人がやる以上作物はとれる量に限界が来るし、インフラだって整えるのにお金がいる、お金なら働けばいいじゃないかって人もいるかもだけど働き先も空いてなくて起業もできなかったらどうしようもない。
ミャンマー人として受け入れてからは福祉のサポートも必要になる機会は増えるだろうけどじゃあそのお金をその人たちから集められるだろうか?
たぶん無理だ。
それでも助けないことを非情だと思う人は考えてほしい、あなたなら何人のホームレスを養えますか?
豊って言われてる日本人だって蓋を開けたら茹でガエルって人は多いと思う、贅沢をしない自分でさえ自分を支えるのが精いっぱいだ。
金銭的な理由で子供を諦めてる人がいるくらいなんだから日本も結構厳しい状況だと思う。
日本より経済的に余裕がないミャンマーははたして何人いればロヒンギャの人1人を支えることが出来るだろうか・・・
具体的な経済状況なんて知らないけど相当大変なことなんだと思う。

お隣のバングラデシュだってイギリスの影響を受けてるんだからそっちも本当は受け入れるだけの余裕はないはず

だから悲しいけどロヒンギャの人たちの未来が明るくのなるのは当分先になるだろうなって思う。

ちなみに勘違いしないでほしいのはヤンゴンで出会ったミャンマー人の人たちは親切で優しい人たちばかりだったということ、
なんなら一緒にいると元気をもらえるような人たちだ。
チャーターしたタクシーのガイド役をしてくれていたおじいちゃん(通称:ファーザー)は軍事勢力はもういやだとも言っていた、アウンサンスー・チーがトップになってからミャンマーはよくなりだしたから感謝しているって何度も教えてくれた。
人民の本音は人民からしか聞けない、世界にももっとその声が届けばいいのにって思う。
まぁ軍が強いから外には発信されないのだろうけどね。

 

とまぁ考察して良い答えが出ればよかったんだけど、自分には難しすぎる。
結局は僕自身も発信するだけであとは傍観者となんら変わらないなーと感じる。
でもここに書き残すことに決めました。

ロヒンギャ問題って言葉が過去の言葉になりますように。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA


%d人のブロガーが「いいね」をつけました。